WHOの規定にもありますが「健康」というのは、肉体的・精神的に健康であることです。歯は、この双方に大きく影響します。まず「食べる」ことは命を保つことに直結し、歯はそのために欠かせない身体的器官です。また「美味しく食べること」は、喜びや楽しみという精神的な健康を左右します。
根本的なところで言うと、哺乳類である人間は、生まれてすぐに「授乳」という形で母親の愛情を口で受け取ります。また、会話やキスといったコミュニケーションなど、情緒や感情面にも大きく関わりますし、身体心理学においては、精神的なトラウマがある場合、口がこわばっていることが多いとも言います。
具体的な例としては、ゴルフを楽しまれる方の中には「歯の噛み締めが良いとスコアが伸びる」という方がいらっしゃいます。ご年配の方などは、歯の治療との前と後で、そういった変化を実感したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。このように、歯は全身の健康に影響するのです。
自分で自分を健康にすることが可能な歯のケア
人は、病気になったり怪我をしたりすると、治療は医師にお任せするしかないことがほとんどです。しかし、歯は自分でケアができますし、初期の虫歯であればセルフケアだけで治すことも可能です。歯医者での治療に関しても、方法はひとつではありません。
さらには、予防歯科のように、患者様自身と歯科医が二人三脚で行えることもたくさんあります。つまり、歯やお口をケアすることによって、自分自身の精神と肉体の健康に、自らが大きく関与できるということなのです。
ぜひ、私たちと一緒に「歯の健康」に取り組み、肉体的・精神的な健康を実現していっていただきたいと思います。