ここではまず、ブリッジの製作をしていく工程をご紹介いたします。
複雑で長く、難しいステップを踏んで、製作していきます。
- ①抜けた歯の両側の歯を削ります。
- ②歯型をとっているところです。
- ③患者さんのお口から取り外してこれから石膏を流し入れます。
- ④患者さんのお口と同じ石膏模型を作りました。
- ⑤この模型上で、ワックスを使って、金属製のブリッジの原型をハンドメイドで作ります。
- ⑥このワックスパターンを取り出し、植立しました。
- ⑦円柱形のリングをはめ込みました。
- ⑧このリングの中に埋没材を水で練って流し込みます。
- ⑨埋没材が固まりました。
- ⑩金属を溶かして、流し込みむための機械です。
- ⑪金属を容器に入れます。
- ⑫機械にセットし、金属を溶かします。
- ⑬リングを加熱して、埋没材を膨張させ、ワックスパターンを焼却して空洞にします。
- ⑭リングを機械にセットして、鋳造を開始します。溶かした金属をリングの中の空洞に流し込みます。
- ⑮機械から取り出したリングの中で、流し込んだ金属が冷えて固まりました。(この時金属は埋没材の中で、収縮します。このためあらかじめ、埋没材で膨張させる必要がありました。)
- ⑯ワックスパターンと同じ形で金属が出来上がりました。
- ⑰砂を吹き付けて、金属表面を清掃し、酸洗いします。
- ⑱模型に合わせるとこのようになります。
- ⑲研磨して、仕上げたところです。
- ⑳お口の中に装着したところです。
以上、保険ブリッジの例で歯を作る工程を説明しました。
たくさんのステップがありますが、途中で1つでも間違いがあると、お口の中に装着することはできません。
特に溶解した金属が固まる時に1%から2%の収縮が起きます。歯にフィットしなくなってしまいます。主に埋没材の膨張により補償するのですが、制作者によって、この全工程をさらに吟味して、精度を高めていきます。
精度を高める方法は、世界中で模索されていますが、制作する材料、機械を吟味すると素晴らしい仕上がりになり、長期的な予後が良くなります。しかし、その分だけコストが上がり、治療費に反映します。 当院では、長期的な予後を考慮して、良い歯を入れるように努力をしています。