風間歯科医院

おやつに含まれる砂糖の量

私は、広範囲の虫歯や歯槽膿漏に悩む患者さんに、どのぐらい甘い物を食べているか問診をしています。
お菓子に含まれる砂糖の量の表をもとにして、患者さんの1日の平均的な量を算出します。
特に歯垢(プラーク)の多い患者さんほど、甘いものを食べているようです。
このような患者さんは歯磨き指導してもあまりきれいに磨けないですし、前途多難な状態です。
しかし、その患者さんが平均的な量よりもどのぐらい多いかということを自覚して、甘いもの節制するようになると、 私たち歯科医師・歯科衛生士が驚くほど口の中はきれいになって、患者さんの自覚している症状が消失していきます。
臨床的に大きな変化となって、甘味制限を持続すれば長期的に安定した予後が期待できます。

WHOの勧告では1日の糖質の摂取量は25グラムです。
食事の事はさておいて、甘いものはいくらとってもいいと言うようなスイーツグルメのテレビ番組は多いです。
お菓子には、心が慰められますが、とりあえずおやつの砂糖の量をl0g~20gに目標にしましよう。
あなたの1日のおやつの砂糖の量を、下の表から推測してみてくださいね。


※1 マックシェイク、スタバ、ハーゲンダッツなど欧米のものは糖分がかなり多いです。
(参考までにハーゲンダッツ1カップに糖分70g)

糖分は1g=4kcal、10g=40kcal、100g=400kcalです。
お菓子の中の糖分だけのカロリーです。
運動量に換算すると30歳女性体重45キログラムの場合、30分のウォーキングで50kcal、30分のジョギングで200kcalです。

私の臨床実感では、歯科治療に訪れる人で粘着性の歯垢(プラーク)がある人は、食事以外で50g以上の砂糖が含まれる食品を食べています。
う蝕活動性の高い人は週の単位で虫歯の穴が大きくなっていきます。
条件が良ければ、何万年も前の動物の歯の化石が、立派な形で発掘されるのに、急速に虫歯で歯が溶けてくるのは、恐ろしい疾患です。
砂糖の過剰摂取で引き起こされる疾患の中で糖尿病とともに最も重大なものです。
砂糖を摂りすぎることの弊害には、ビタミンB群、力ルシウム不足からくる症状(うつ病、冷え性、骨粗しょう症)、老化、砂糖依存症等があります。
「わかっちやいるけどやめられない!」
しかし、心を鬼にして、WHOの勧告25gを目標として、節度ある食生活を守るべきです。
尚、キシリトール入りガムを積極的に噛む人がいますが、う蝕に対する作用については、商業的な側面が重視されており、注意が必要です。

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