差し歯で下顎が上顎よりも前に出ている受け口(しゃくれ)の方の前歯を直す場合、歯の根の位置を変えることができないために、差し歯の歯冠部分だけを下の前歯よりも前方に作る必要があります。(図1赤線)
受け口の場合、下の前歯は通常前方にあるために、上の歯を作る場合はさらに前方に作らなければならず、きれいに仕上げるにはかなり難しい作業となります。
差し歯による治療では、歯冠と歯根の方向の違いのため、無理な方向に咬合力が働き、歯の寿命が短くなる傾向があります。
これに対し、矯正治療による歯列矯正は、上下の歯の位置関係を正常な位置に矯正するので、きれいに仕上がり、歯も長持ちします。
差し歯で歯が前方に出ている方の前歯(出っ歯)を直す場合、歯の根の位置は変えることができないので、差し歯の歯冠だけを下の前歯に合わせて、後方になるように作る必要があります。(図2赤線)
しかし、下の前歯の切端が強くぶつかってしまうことが多く、きれいに仕上げるにはかなり難しい作業となります。
また、噛み合わせの問題が、顎関節に及ぶこともあります。(呼吸機能に影響することもあります。)
これに対し矯正治療による歯列矯正は、上下の歯の位置関係を正常に近づけるため、きれいに仕上がり、歯も長持ちします。
差し歯で歯が混み合っている(乱ぐい歯)方の歯を直す場合も、上記の方々と同様に、歯の根の位置は変えることができません。それに加えて歯の左右の幅のバランスを取ることができず、きれいに仕上げるにはかなり難しい作業になります。(写真参照)
歯の自浄作用が機能しないこと、歯冠と歯根の方向の違いのため無理な方向に咬合力が働き、歯の寿命が短くなる傾向があります。
これに対し矯正治療による歯列矯正は、上下左右の歯の位置の関係を正常にするため、きれいに仕上がり、歯が長持ちします。
矯正治療VS差し歯は、前歯を差し歯で治すご年齢になる前に矯正治療をなさった方が、歯の健康的な美しさを長持ちさせることができて、医療コストの上でも有利になります。(料金表→矯正治療費のシミュレーション、審美歯科セラミックをご参考ください。)当院では前歯と奥歯のバランス・噛み合わせまでを標準的に治療しております。ぜひご相談ください。