風間歯科医院

指しゃぶり、爪かみ、舌突出癖、口呼吸と3D-LSTの矯正治療

指しゃぶり、爪噛み、舌突出癖、口呼吸などのお口のよくないクセがあると、歯並びに影響が出てしまうのをご存知でしょうか。最近の子供たちにはとても多いのです。
そもそも、歯が生えていない赤ちゃんと、乳歯列が完成した幼児よりも大きな子供(もちろん大人も)とは食べ物を飲み込む時の口の動きは異なっています。
赤ちゃんはおっぱいを飲み込む時には、舌を突き出して乳首をくわえたままで飲み込みます。しかし、歯がしっかり生えている人は舌を上あごに付けて、奥歯で噛み、唇を閉じて飲み込むのが正常な飲み込み方です。
ところが子供たちの中には、この写真のように歯がしっかりと生えているにもかかわらず、赤ちゃんの飲み込み方で食べ物や飲み物を飲み込んでいる子供たちが多数いるのです。

 

私は、地元の保育所や小学校・中学校の学校歯科医をしています。およそ3、4歳から15歳までの子供たちを継続して観察しています。飲み込むときに異常のある子どもは、保育所では大多数、小学校では半数、中学になっても3割ぐらい残っています。
2歳半で乳歯列が完成するので、赤ちゃんの飲み込み癖は卒業すれば良いのですが、今の子供たちの多くはかなり遅れているのが実態のようです。

この写真は40代の女性です。上の前歯を舌で押す癖があるため、上の前歯が前の方に出てきてしまいました。押された前歯は、歯周病によりぐらぐらしてきています。このことをご説明して、よくご理解をいただいたので、ぐらぐらは止まり正常な状態になりました。しかし、ほとんどの場合、口で説明するだけでは改善していかないので、このようなお口の癖を取り除くトレーニング(口腔機能治療(マイオファンクショナルセラピー:MFT)を行います。
お口の習癖を取り除くトレーニング(MFT)は歯周病のリスクを低減します。

この写真の方は80代の女性ですが、やはり飲み込むときに舌で上の歯を強く押していました。このために前歯がぐらぐらして抜けてしまいました。この写真は、ブリッジを装着する前の歯を削った後の写真です。赤ちゃんの飲み込み癖は年齢を重ねてもなかなか卒業できない人もいらっしゃいます。このような癖は若い時に改善しておくことが大切なのです。お年寄りが飲み込むときにムセてしまうと、風邪をひきやすくなり、肺炎を起こしてしまうことがあります。このムセやすい状態が進行すると、口からは食べ物が食べられなくなります。その場合は鼻からチューブを入れて、胃の中に経鼻栄養をするようになります。ときには胃に小さな穴を開けて口を介さずに直接栄養を摂取する「胃ろう」が必要になることもあります。
このようなお口の習癖を取り除くトレーニング(MFT)は、エンゲ障害のリスクも低減するでしょう。

特に3D-LSTの矯正治療では、飲み込み癖のある患者さんには、少しでも早く、少しでもキレイに歯並びの治療が終了するように、MFT口腔機能療法を一緒にやっていきます。日本では、まだ一般的ではありませんが、大きな治療的意義があります。心当たりのある方は、お気軽にご相談ください。

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